エンディングノートって、もっと年を取ってからこの世のお別れのために書くものって思っていませんか?あるいは、エンディングノートってそもそも何?という感じでしょうか。実は、若いうちにエンディングノートを書いておくと、いいことがたくさんあります。どんなメリットがあるのか、そして、どんなふうに活用したらいいのかお伝えしていきましょう。
早い者勝ち!エンディングノートを書くと
ハッピーになる4つの理由
2018年11月13日



1.エンディングノートってどんなもの?
そもそもエンディングノートとは、自分が亡くなった時に、遺された人たちへの伝言です。
遺言書は法的な効力を持っていて、主に財産についての記載になりますが、エンディングノートは法的効力がなく、何を書いても自由です。
では、どんな内容を書けばよいのでしょうか?
書いておく内容は、自分が書いておきたいと思うことなら何でもいいと思いますが、次の点を軸に考えてみるといいと思います。
1:自分はどんな人間であったか
(自分史、嬉しかったこと、がんばってきたこと、など)
2:判断力・命が無くなった時、どうして欲しいか
(介護状態になった時、誰にお世話をしてほしいか、お葬式はどんな形にしたいか、誰に連絡してほしいか、など)
3:亡くなった後、処理をお願いしたいこと
(財産、思い出の品の処分、スマホなどの解約手続き、など)
4:生きてる間も大事な情報
(預金口座、パソコンのID、など)
最近は、インターネットを使う機会が増え、SNSやお買い物サイトを利用することも増えました。中には会費がかかるサービスもあると思いますし、サイトに入るにはIDやパスワードが必要になります。これら、どういうサービスの会員になっていて、利用を止めなければいけないか、把握しておくと、普段の生活にも便利ですし、いざという時、ご家族も助かります。
実際に書いてみると実感できると思いますが、エンディングノートは、遺された人たちに必要なものだけではなく、自分にとっても必要なものであることがわかります。
2.エンディングノートを書く4つのメリット
エンディングノートは、今生きている自分に以下のようなメリットをもたらしてくれます。
1)なりたい未来の自分が明確になる
エンディングノートでは、どんなお葬式にしたいか、誰を呼びたいかなども記入します。ということは、今自分がどういう生き方・働き方をして、どういう人と付き合って、資産はどれくらい残っているはずだから・・・といったことを考えなければいけません。
つまり、自分のこれからのライフプランを考えることになります。これを早く考えれば考えるほど、自分の人生を有意義なものにすることができ、なりたい自分になることができます。
2)不安がなくなる
未来のことを考えると、病気になったらどうしよう、介護してくれる人はいるかな、それに対してお金は足りるかな、といろいろなことが不安になってきます。
しかし、自分がどういう生き方をしたいかを考え、それに対してどれくらいお金を貯めておけばいいのかを予め考えておけば、不安も小さくなります。
3)後悔しない
人はいつどこで亡くなるかわかりません。明日交通事故に遭うかもしれません。そんなときに、あれやっておけばよかった、これ伝えておけばよかった、ということがたくさん残っているととても心残りです。
これを、ノートに書いておくことで心残りを最小限にすることができますし、自分の生き方が明確になるので、後になってから自分の人生を後悔することも少なくなります。
4)周りの人が困らない
身近な人を亡くされた経験がある人ならわかると思いますが、遺された人たちは何も聞かされていないと、故人の財産、身の回りの品をどうしていいのか、途方にくれます。相続が争続になっているという話もよく聞きます。
ノートを書いておくことは、遺された人たちへの最後で最大の礼儀になります。
3.どんな形で書いたらいいの?
エンディングノートは、ノートとして市販されているものもありますし、パソコンからフォーマットをダウンロードできるものもあります。予め書き込む項目がプリントされているので、何から書き始めていいのかわからない人には書きやすいと思います。
もっと自由に書きたい人や、若い人であれば、エクセルやワードなどで作っておいてもいいと思います。あとから書き換えが自由にできるからです。絶対に見られたくない記録と、見てほしい記録を使い分けてもいいでしょう。
注意しなければいけないことは、自分がエンディングノートを書いているということを誰かに知らせておくということです。一生懸命書いていても、いざというときに発見してもらえないと意味がありません。おひとり様の場合は、特に注意しましょう。
以上のように、エンディングノートは、自分の過去・現在・未来すべてを網羅できる、自分の生き方そのものです。上手に使いこなして、自分の人生をより豊かにするために活用してください。