子供ができたから気になるのは教育費。4年生大学まで進学することを考えると、教育費は高校を卒業するまでに子供1人あたり300万円~500万円は準備しておきたいところです。
教育費の準備としてよく利用されるのが学資保険。保険会社が長期間運用できることから満期受取時の金額が払込金額を上回ることが魅力として人気の保険商品です。
しかし万が一中途解約をすると元本割れを起こすことがあります。何が起きるか分からない人生。備えはできるだけ万全にしておきましょう!
教育費準備!「貯金は三角、保険は四角」
それぞれのメリットを使って死角をなくそう!
2018年12月6日

貯金が三角とは?
ここでいう貯金とは積立貯金のことをいいます。上記の図をご覧いただいてもわかるように、積立貯金のイメージを図にあらわすとこのように三角形となります。積立開始時はまだ少しの金額ですが、時間の経過とともに積立合計額も増加していくのが積立貯金の特徴です。
積立貯金のメリット
積立貯金のメリットといえば、金融機関で自動積立の契約をすれば自動で一定金額の引き落としをしてくれます。そのため目標期間や目標金額まで比較的簡単に貯めることができます。
また、保険や投資商品とは違い元本割れの心配がありません。万が一、急な出費が必要となったとしても解約をすれば元金は保証されて戻ってきます。
教育資金の準備は進学時の入学費用の支払いだけではありません。進学するまでにかかる塾代や受験費用、また最近は入学金の支払い時期も秋口になる学校もあります。
さらに子供が2人以上いるご家庭では予想外の出費が増えるものです。解約しても元本割れの心配がない積立貯金は、予想とは異なり学資保険の満期までに出費が必要な時に心強い助けとなります。
積立貯金のデメリット
元本割れの心配がない積立貯金はリスクの低い商品ですので、あえてデメリットをあげるとすれば金利が低い点でしょうか。また金融機関によっては手続きを窓口で行う必要があるかもしれません。
積立貯金を利用する時のリスク分散
積立貯金を利用しようと思った時、積立額を指定しますよね。その際たとえば「毎月5,000円を積み立てよう」と考えたとしたら、その5,000円も3,000円と2,000円に分けて作る方法もおすすめです。
積立貯金は教育費で急な出費がある時に、元本割れを起こさずにまとまった資金を準備できると上記でお伝えしました。3,000円と2,000円のように積立貯金を2本作っていると、急な出費がどちらか1つで事足りる場合、残りの1本は解約せずに継続できます。
保険が四角とは?
他の生命保険でも「保険は四角」という表現が該当しますが、ここでいう保険とは学資保険のことをいいます。上記の図の通り保険の保障を図で表現すると四角形となります。
保険の特徴は、契約をして保障が開始した時から契約金額が支給対象となります。そのため契約した次の日に支払事由に該当した場合でも保険金が支払われます。
学資保険のメリット
学資保険のメリットは、貯金に比べて満期時に受け取れる総額が高くなる可能性があります。また、契約者に万が一のことがあった際、その後の保険料は免除され、満期時には契約した金額の満期金が受け取れます。
学資保険に加入するメリットの1番がこの保険料免除です。積立貯金の場合は、契約者が万が一の時には契約は終了し、その日まで積み立てた額が返ってくるだけとなります。学資保険の場合は、保険料の支払いは免除されますが、保障は満期まで続きます。
もう1つメリットがあり、それは税制面でのメリットがある点です。生命保険料控除が受けられる他に、受取額の総額が保険料の支払額総額よりその差が50万円以下であれば一時所得扱いとなり、所得税はかかりません。
例えば、230万円が受取総額で、保険料支払総額が200万円であれば、一時所得控除額50万円≧差額30万円で、30万円には税金はかからず230万円がそのまま受け取れる計算になります。
積立貯金の場合は、2037年までは東日本大震災の復興所得税も含まれ20.315%が満期金より差し引かれます。(2018年11月現在)
学資保険のデメリット
学資保険のデメリットは、中途解約の場合元本割れのリスクを持ちます。学資保険は主に大学進学を目的に加入する人が多いため、子どもが小さい内に加入をし、保険期間は長期化する傾向があります。
しかし子どもが大きくなるにつれ進路が具体的になり、中には中高一貫校や留学など加入時には予測していなかった進路を決める場合もあります。そんな時、満期を待たずに学資保険を解約してしまっては何のために加入していたのか分からなくなりますよね。
また、保険料支払いにまとまった金額が必要になる場合もあります。基本的に保険料は月払い、年払い、一時払いと選べるようになっていることがほとんどです。しかし支払総額は一時払いが1番安く、次に年払い、月払いは1番支払総額が高くなってしまいます。
学資保険についての詳しい説明は、「学資保険って入った方がいい?学資保険のメリット・デメリットを徹底解説!」もご覧ください!
つみたてNISAが教育資金準備にもいいって聞くけど実際どうなの?
2018年1月からつみたてNISAがスタートしました。教育資金の準備につみたてNISAを勧められた人もいるのではないでしょうか?簡単に説明すると、毎年40万円までの投資額が最長20年間、最大で800万円まで非課税投資枠がある制度です。
つみたてNISAは数ある投資商品の中でも、長期投資を目的とし、その運用商品も比較的リスクの低い商品を選んでいます。しかし投資商品である以上、貯金商品や保険商品に比べて元本割れのリスクは高くなります。
投資は余裕資金で始めるのが大前提です!子どもの進学準備資金を、積立貯金と学資保険の両方で準備をしてもまだ余裕がある場合は、検討してみてもいいのではないでしょうか。
つみたてNISAの仕組みについては「投資初心者必見!お金が貯まる黄金比率は「分散×積立×長期」の3本柱!」でも説明しています。