クレジットカードでの支払いをする時に選択することができる「リボ払い」。その仕組みをしっかり理解しているでしょうか。なんとなく利用してしまうと、無駄な手数料を払うことになるかも。今回は、リボ払いのカラクリについて、じっくりご説明します。
利用する前に確認を!
リボ払いのカラクリとは?
2017年8月30日



リボ払いの仕組みとは?
リボ払いのメリット
クレジットカードを使って、毎月色々なお店でさまざまな買い物をした場合、月によって支払うべき金額が変わってきますね。
あまり買い物をしなかった月は、支払いが少なくなり、逆に大きな買い物をしてしまった月は、支払わなければならない金額が大きくなります。
リボ払いとは、この毎月支払うべき金額を同じに揃える方法です。支払額があらかじめ決められているので、毎月の支出を全て同じにすることが可能。支出が見えているので、毎月のお金のやりくりがしやすいという特長があります。
いくらから利用できる?
月々の元本返済金額は、カード会社が設定している最低額より多ければ、好きなように設定できますよ。
例えば、JCBカードのリボ払い「定額コース」の場合、最低支払元本返済額は5,000円。5,000円以上なら、1,000円単位で好きなように設定することが可能です。
リボ払いの他の支払方法は?
クレジットカードの支払い方法は、「リボ払い」の他に、「一括払い」「ボーナス一括払い」「分割払い」があります。
「一括払い」と「ボーナス一括払い」は手数料がかかりませんが、「分割払い」と「リボ払い」は金利手数料がかかってきます。
特に、「リボ払い」は、「分割払い」と混同しがちですが、全く別の支払い方法です。この違いについてさらに詳しく知りたい方は、「ちゃんと答えられる?クレジットカードのリボ払いと分割払い」を確認してみましょう。
リボ払いにかかる手数料とは?
手数料率はどのくらい?
「リボ払い」を利用すると、手数料が発生します。毎月の元本返済額に加え、手数料を支払わなければなりません。
この毎月支払う手数料は、利用残高に、各カード会社がそれぞれ設定している手数料率をかけて計算されます。手数料率はカード会社によって異なりますが、年率15%~18%に設定されています。
5万円のお買い物をリボ払いした場合
では、リボ払いを利用すると、実際にどれくらいの手数料を支払うことになるのでしょうか。JCBカードが公開しているこちらの「ショッピングリボ払いのシミュレーション」を利用し、具体的に見ていきましょう。
5万円のお買い物をリボ払いした場合、手数料は以下の通りとなりました。
<リボ払い利用条件>
利用日:2017年7月10日
利用額:50,000円
手数料率(実質年率):15%
月々の支払額:5,000円
支払いコース:定額コース
<結果>
元金:50,000円
手数料:3,346円
支払合計金額:53,346円
この場合、毎月5,000円ずつ残高が減るので、支払いが完了するのは、10ヶ月後(5万円÷5,000円)の2018年の5月10日となります。
最終的には、総額53,346円支払うことになり、3,346円の手数料を支払わなくてはいけなくなりました。
リボ払いを利用すると、5万円の買い物にもかかわらず、月々の支払は5,000円の負担で済むので、家計にとって一見良さそうに見えます。しかし、実際は、一括払いでは支払わなくてもよい3,346円という手数料を余計に払わなければならないのです。
リボ払いの注意点
支払いが長期化する
それでは、リボ払いの注意点を確認しておきましょう。まず、リボ払いを利用すると、返済が長期化しやすく、何にいくらお金を使ったのか管理が難しくなるというデメリットがあります。
先ほどの例を見ても、5万円全ての支払いが完了するのは、なんと10ヶ月後。その頃には、もう何にお金を使ったのか忘れてしまっていることが考えられますね。
リボ払いは借金と同じ
リボ払いの手数料は、年率15%~18%と高め。テレビのCMなどでは、リボ払いをお勧めするような広告がされていたり、リボ払いに切り替えると、ポイントがたくさんもらえるキャンペーンなどを行っていますが、安易に利用しないようにしましょう。
リボ払いは、あくまで借金と同じです。毎月の返済額は小さくても、長期間かけて返済するため、高い金利(手数料)を支払うという根本的な仕組みを理解することが大切ですね。
利用明細をしっかりチェック
さらに、もしも事情があってリボ払いを利用した場合は、利用明細書にしっかりと目を通し、支払残高を把握しておく必要がありますよ。
リボ払いもたまってしまうと、毎月の支払金額が大きくなります。いつの間にか出費が膨れ上がっていたなんてことがないように、注意するようにしましょう。
その他、リボ払いの注意点について詳しく知りたい方は、こちらの日本クレジット協会のホームページをチェックしてみて下さいね。
いかがだったでしょうか。リボ払いの仕組みについて、理解は深まりましたか。手数料やスケジュールをしっかりと把握せずに、安易にリボ払いを利用するのは危険です。クレジットカード会社によってもサービスや手数料が異なるため、リボ払いの利用を検討する場合は、必ずその要件を確認するようにしましょう。